気づけば12月半ば、早いもので1年が経とうとしています。
バタバタと大掃除をしたり、年賀状を準備したり、新年に向けての準備をされているのではないでしょうか?
さて、今回は住宅ローンを見直すきっかけのお話をしたいと思います。
新型コロナウイルスの影響で収入が減少し、住宅ローンの返済に不安を抱える人が増えています。
返済の延滞といった深刻な事態を避けるには、ローンの借り換えや借入先に条件変更を申し込むなど、返済計画を早期に見直すことが大切です。
その為、今回は住宅ローンの見直しについて、解説をしたいと思います。利用者は具体的にどう対応すればいいのでしょうか?!
収入不安強く
「景気の先行きが不安なので、毎月の返済額を少しでも減らしたい」。埼玉県に住む自営業男性Aさん(30代)は、約4千万円ある住宅ローンの借り換えを申し込んでいる。審査が通れば金利が現在より約0.3%下がり、月々の返済額は1万円ほど減るという。Aさんの経営する会社はコロナ禍で直接の影響を受けなかったが「将来の減収リスクに備えて、借り換えられるうちに有利な条件にしておきたい」と話す。
ちなみに、住宅ローンの借り換えには金融機関の審査があり、返済能力を認められることが前提になります。収入がすでに急減するなどしてローン返済に窮している状況で借り換えるのは現実的に難しく、また昨年、コロナの影響で仕事量が減り、収入が減ってしまっている状況は、住宅ローンの借り換えには不利になる場合も懸念されます。こうした場合は借入先の金融機関に返済計画の条件変更を申し込むのが有効です。
コロナ禍となり、金融庁は住宅ローンの条件変更を速やかに実施することや、条件変更時の手数料を無料化することなどを金融機関に要請しており、銀行側も積極的に条件変更に応じています。少し前には、住宅ローン困窮者は任意売却・競売といったケースになる事を予想した不動産事業者も多かったようですが、金融庁によって、支払い猶予の期間が設けられていたりします。2020年3月以降の累積申込件数は21年8月末時点で5万5千件超に急拡大し、このうち審査中などを除き97%で条件変更が実行されたようです。通常はローン返済を延滞すると新たなローンを借りにくくなりますが、各行ともコロナ禍による負担軽減は信用情報に原則記録しないことにしているそうです。
そもそも一般的な住宅ローンは、毎月の返済額が完済まで同じ金額になるように元金と利息を支払うようになっています。返済期間の初期は利息の割合が多く、返済が進むにつれて元金の割合が徐々に増えていく仕組みです(元利均等の場合)。その為、返済負担を軽減する条件変更は主に2つの方法があります。
■住宅ローン返済で困った際には、返済期間の延長を検討する?!
一つは返済期間を延ばし、完済まで月々の返済額を軽減する方法です。毎月の返済は軽くなる半面、返済期間が長くなる分、利息も長く払い続けるため総返済額は増えます。住宅金融支援機構の「フラット35」は返済期間の延長が最長15年、80歳までとなるので、住宅ローンを組んだ年齢が高いと、この返済期間の延長が出来ない場合もございます。民間銀行では総返済期間を35年超に延ばせないところもありますので、住宅ローンを組み際には、金利だけでなく、返済期間の延長の有無なども把握できると良いのかもしれません。しかし、収入が大幅に減ることが多い老後に住宅ローンが長く残りやすいため、慎重な検討が必要となります。
■住宅ローン返済で困った際には、目先の返済額を減らす事を検討する?!
もう一つは、返済期間は変えずに目先の返済額を減らす方法だ。具体的には元金の返済を待ってもらい、その期間に利息分を支払う形になる。軽減期間を限定し、完済までの利息負担はそれほど増えない。ただ、期間終了後に当初計画より多く残っている元金を当初の返済期間で再計算するため月々の負担額は増えます。フラット35では原則として最長3年まで毎月の返済を減らせる事となります。
民間銀行ではまず1年程度軽減し、その後も状況次第で条件を見直すところが多いようです。また、景気回復が鈍いこともあり、顧客からの相談があれば再度の返済猶予にも柔軟に応じている金融機関が多いようなので、今は時限的に住宅ローンの返済相談がし易い状況となります。もし住宅ローンの滞納が長引いたり繰り返したりすると金融機関の対応が難しくなるようなので、返済に困りそうなら早めに相談することが重要です。
■不動産を売却して、新たな住環境からリスタートするという選択肢もある!
住宅ローンの見直しは借り換えや条件変更だけではありません。コロナ禍で普及したテレワーク等により、賃貸から住宅購入を検討される方が増えています。その為、主要都市を中心に典型的な物不足状態となっていますので、今なら高値売却が出来るタイミングとなります。思い切って住宅を売却して、賃貸に住み替えるのも一案です。また、売却する金額にもよると思いますが、賃貸が嫌であれば、少し金額的に安い不動産に住み替える事も選択肢となります。
住宅ローンを含む住宅費は大きな固定費になるだけに、家計の状況を見極めたうえで早期に見直すことが欠かせません。
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営業担当:櫻井
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